昨今、中山間地域や離島を中心に、過疎化や高齢化が急速に増えてきています。このような状態となった集落では、集落の自治、生活道路の管理、冠婚葬祭など共同体としての機能が急速に衰え、やがて消滅に向かうとされています。それ故、森林や農耕地に人の手が入らなくなり、山の荒廃や遊休農地の増大が進み、地域コミュニティそのものだった「場」が消失しつつあります。
また、都市部では、限界集落と同様の現象が見られるといった新たな問題も発生しています。都市部のベッドタウンやかつての新興住宅地などでは、数十年前に一斉に入居してきた核家族世帯の子供が独立して親世代のみになるなどし、非過疎地域の一区画が孤立した形で高齢化率が極端に上昇しています。
私たちは、公共施設をはじめ、河川・里山・集落・都市環境における改善が効率的・効果的に図られ、高齢者にも安全かつ安心にできる仕組みと事業を切望しています。
私たちが、これまで培ってきた知識・技術・経験を生かし、地域に軸足を置き、地域の視点から、地域コミュニティの復活と、快適で生活しやすい環境を取り戻すべく、『一般社団法人ナチュラル・エージ技術協会』の設立を決意しました。
これからの高齢化社会において、幅広く分野を越えた情報ネットワークの拠点と、よりよい生活環境を目指し、自然と共存する社会の実現に向けて活動を展開する所存です。
理事長 齋藤与司二